前項で、長期安定雇用の条件は組織化だと述べましたが、逆にいうと組織で働けなければ、勤務医として長く働けないということもできます。そこで重要なのが、谷とうまくやってくこと、人間関係能力を持つことです。組織人として求められる人間関係能力とは、、好感を持たれる人柄、思いやり、謙虚さ、相手の気持ちがわかるセンス、忍耐力、素直さ、コミュニケーション能力、人の嫌がることを進んで行える能力などです。
獣医師は、学生時代から高い偏差値集団の中で育つ、いわゆるエリート教育が災いして他人との協調性、社会性について訓練を受ける場面が少ないために、組織が中で長く働くためにはその自覚をもって努力することが必要かもしれません。
さらに、組織が成果を出すためには、どうしても優秀な管理職が必要です。

管理職の役割
動物病院の管理職は図にあるように、上下左右への働きかけをしなければなりません。最初のうちは、日々の診療のみをすればよいという段階から、管理職ともなると、トップに対する提言、部下に対する指導、他部門(他病院)との調整、社外間系先との交渉など求められる能力はどんどん広がっていきます。さらに、獣医療の現場での専門職としての役割があります。
小さな病院ですと、一人が全ての診療項目を持つことになりますが、動物病院の組織化が進むと、専門的な診療を行う獣医師の役割が重要になります。日本に専門医制度ができるかどうかは別にして、専門的な診療へのニーズに対応することは業界にとって非常に重要な課題であることは間違いありません。